建ぺい率とは:カーポートの緩和や計算をまとめた3つの項目

家を建てたり購入を検討したりするとき、「建ぺい率(けんぺいりつ)」や「容積率(ようせきりつ)」という言葉をよく見かけます。これは、売地や戸建て住宅の不動産広告に記載されています。

ただ、建ぺい率や容積率の意味が分からず、戸惑った人は多いと思います。

たとえば、不動産広告に「建ぺい率40%、容積率80%」と書かれていても意味が曖昧で、ピンとこない人がほとんどです。ザックリと言うと、建ぺい率とは「その土地に、どれくらいの広さ・大きさの家が建てられるかを法律で定めた割合(%)」です。

一方、「容積率」とは、敷地に対して建てる家の面積=「延べ床面積(のべゆかめんせき:各階の床の面積を合計したもの)」の割合を%で示したもののことを指します。

これを理解した上で先ほどの例を解説すると、たとえば100㎡の土地に対して、40㎡分の家を建てることしかできないということです。これが建ぺい率です。

一方、容積率は建物の各階の床面積を合計した物になるため、一階と同じ広さの二階建てで最高で80㎡分の建築物を建てることができます。これが、容積率です。

建ぺい率は、容積率との兼ね合いで決まるほど重要なことであるため、「図解で分かる!建ぺい率から計算して求める容積率とは」のページで図解を交えて解説している、こちらのページも必ず確認しておきましょう。

一般住宅を含めた建築を行う際、建ぺい率、そして容積率の仕組みについて理解していなければ、たとえ土地を持っていても理想の広さや規模の家は建てられません。

つまり、広い敷地を所有していたとしても、法的な制限=建ぺい率があるため、自由な広さや大きさで家を建てることはできないのです。

そこでこのページでは、意外とわかりにくい「建ぺい率」に焦点を当てて説明していきます。分かりやすいように、3つの項目に分け、図解を用いながら順を追って解説します。

ただし、建ぺい率は法律が強く絡むところであるため、ご自身の判断は危険すぎます。

餅は餅屋というように、夢のマイホーム購入で「こんなはずじゃなかった……」といった事態に陥らないためにも、細かい箇所まで提案してくくれる優良業者に出会う必要があります。

ただ、優良業者は一握りしかいないため、家づくりは「業者選び」が最も難しいです。

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1.建ぺい率とは

建ぺい率とは

建ぺい率とは、土地=「敷地面積(しきちめんせき)」に対して、どのくらいの広さ・大きさの家=「建築面積(けんちくめんせき)」が建てられるかという割合です。建ぺい率は、建築基準法で定められた決まりごとです。

もし、「敷地いっぱいに大きな家を建てたい」と考えていたとしても、住んでいる地域ごとに異なる建ぺい率が法律で定められています。そのため、上限の決められた大きさの建物しか建てることはできないのです。

1-1.建ぺい率のイメージ

建ぺい率は、「陣取り遊び」にたとえると分かりやすいです。

砂場で遊んでいる子どもが、その場所の中に線を描いて「ここはボクの陣地だ」と言って、砂場の1区画を自分の場所にする、という遊びをしたとします。

この場合、囲まれた砂場という敷地(土地)で、子供が線を引いて「自分の陣地だ」と主張している区分が、彼が決めた建ぺい率(建築面積)ということです。

たとえば、下の図の土地が100㎡、そして「建ぺい率は50%」であった場合、その半分、50%の50㎡の建築面積の家が建てられます。

建ぺい率のイメージ

建築面積とは、誤解されやすいのですが、一般に不動産用語でいう「建坪(たてつぼ)」のことです。つまり、建築面積(建坪)は「建物が土地を覆っている部分」の面積ということになります。

しかしながら、「建築面積」という言葉は少しわかりづらいです。

建築面積は、建物の形状など、さまざまな条件によって変わってくるため、後述する「2.建築面積とは」で詳しく解説します。

1-2.建ぺい率の計算方法

ここでは、具体的に「建ぺい率」を求める方法を紹介します。

建ぺい率は以下の数式で求めます。

建ぺい率の計算方法

この数式を、さらに簡単に言うと、建ぺい率は、土地(敷地)に対して何%の大きさの家(建物)を建てられるか、という「割合」です。

前述のとおり、この割合=「建ぺい率」は建築基準法(けんちくきじゅんほう)で定められています。

「建築基準法」とは、建築の土地や構造、用途などについて最低基準を定めた日本の法律です。法律であるため絶対に守らなければなりません。

1-2-1.「用途地域」で建ぺい率は変わる

建ぺい率は、「敷地に対して家を建てることができる法律で決められた範囲」、ということはここまでの説明でイメージできたと思います。

単純に、100㎡の敷地で建ぺい率が60%の地域の場合ならば、最大で建築面積が60㎡の家を建てることができます。逆に言うと、この場合60㎡より大きな建築面積(建坪)の家を建てることはできません。

この建ぺい率という「割合」は、都市計画法※1で決められた、用途地域(ようとちいき)※2、によって30%から 80%の範囲で決められています。

※1都市計画法(としけいかくほう)とは
都市計画の内容およびその決定手続き、開発許可制・建築制限などの都市計画制限、都市計画事業の認可・施行などについて定めた日本の法律。昭和44年(1969)施行。

※2用途地域(ようとちいき)とは
「都市計画法」の地域地区のひとつで途の混在を防ぐことを目的としている。住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、第一種低層住居専用地域など12種類がある。

ただし、建ぺい率が規制緩和されたり、適用が除外される場合もあります。次項で、その詳細を述べます。このように、法律で規定されているため、それぞれの使用目的別(用途別)の地域で指定された建ぺい率を上回る建築面積の家を建てることはできません。

1-3.建ぺい率の規制緩和と適用除外

先に述べた、用途地域の中で「防火地域(ぼうかちいき)」に指定されたエリアでは、「耐火建築物」を建築する際に建ぺい率が緩和されます。

防火地域では、火災の危険から家を守るため、建築物を耐火構造(たいかこうぞう)にするなどの義務づけがあります。

また、敷地が「角地(かどち)」にある場合は、定められた建ぺい率に10%加えることが可能です。角地とは、2つの道路に囲まれて、2方向に抜けられる土地のことを指します。

それぞれの建ぺい率緩和の割合を、以下の表で整理します。

 

建ぺい率の限度が80%とされている地域外で、

かつ防火地域内にある耐火建築物

+10% 両方を満たす場合
+20パーセント
 

街区の角地にある敷地または、これに準ずる

敷地で特定行政庁が指定した場合

+10%
 

建ぺい率の限度が80%とされている地域内で、

かつ防火地域内にある耐火建築物

適用除外

(100%)

上図のように、1と2の場合は、両方の条件を満たす場合、建ぺい率が最大で20%増加されることがあります。

1については、2-4.「防火地域内では10%緩和」です。一方、2については、後の項目、「2-5.特定行政庁が指定した角地などは10%の緩和」で詳しく説明します。

3の場合は、特例的に「適用除外」となるため、あくまで名目上ですが建ぺい率は100%となります。つまり、敷地ギリギリまで建物を建てることが法律上、可能です。

しかし、100%の建ぺい率は事実上、無理があります。詳しくは「2-7.建ぺい率100%の住宅は存在しない」の項目で説明します。

緩和されるさいのイメージ

上図は都市計画で決められた「第1種類住居地域で建ぺい率:60%」の用途地域での区分例です。

この図例の建ぺい率は以下の通りです。

  • 角地では、プラス10%となり建ぺい率=70%
  • 角地ではない、防火地域の場合は、プラス10%で建ぺい率=70%
  • 角地で、さらに防火地域の場合は、プラス20%されて建ぺい率=80%

このように、同じ「第1種住居地域」で、たとえ近隣であっても「角地」や「耐火地域」といった違いで、建ぺい率が大きく変わることがあります。

1-4.建ぺい率は建物の水平投影面積で決まる

建ぺい率は建物の水平投影面積(すいへいとうえいめんせき)で決まります。水平投影面積とは、先の「1-1.建ぺい率のイメージの図」で表したように、建物を真上から見たときに「影になる部分」です。

水平投影面積の例

上図のように建築物の形、真上から見た時の家の全体の影が「水平投影面積」です。この図の場合、青色の部分の底が建築面積となり、この面積が建ぺい率の算出に起用される広さになります。

1-4-1.2階の方が1階より大きい場合

下図のように、1階にカーポートなどを設けて、上部2階(青色の部分)が1階より大きい住宅もあります。

水平投影面積の例2

この場合も、「上部から建物を見下ろした影の部分」が水平投影面積とされます。この図の青い部分を真上から見て映し出された影が「水平投影面積」となります。建ぺい率の計算では、これを「建築面積と考えます。

水平投影面積の例3

上の図のように3層(3階建て)の複雑な形の家でも、考え方は同じです。出っ張りに関係なく、真上から見た時の壁であるため、水平投影面積が建築面積となり、建ぺい率の対象となります。

1-5.建ぺい率として算入するものとしないもの

建築物の中には、建ぺい率に算入しなければならない個所と、算入しなくてもよい部位があります。

ここでは、それぞれの場所や注意点などについて解説します。

1-5-1.建ぺい率として算入するもの

意外かもしれませんが、建物の外にある「外部階段」は建ぺい率に算入されます。一般的には、外部階段のある建築物の多くは大きなビルやマンションなどです。

しかし、近年は住宅でも2世帯住居などで外部階段を設置する場合もあるため、建ぺい率に算入されます。

また、外壁より1m以上出た、軒(のき)、バルコニー、屋根、庇(ひさし)なども、1mを超える部分は建築面積となり建ぺい率に算入されます。

除外される例

このとき、軒や庇の長さが1mを超える場合、先端から1m引いて残った長さを建築面積として算入します。

除外される例

1-5-2.建ぺい率として算入されないもの

近年、オシャレな既製品も多く販売されていてデザイン性のよいものも多い「出窓(でまど)」は、特に女性に人気があります。出窓は家から出っ張った形で設置されれいるものの、基本的に建ぺい率、建築面積に算入されません。

ただし、出窓を設置する場合「床から30センチ以上の高さの位置」、「壁からの出が50cm以下」という条件があります。また、出窓に収納などの用途が加わると、建築面積に含まれます。

出窓のイメージ

そして、土地が狭い場合や、望む広さの家が建てられないときに、「地下室」を設置することを考えることがあります。

地下室は、すべての延べ床面積の1/3までは、面積から外されて、建ぺい率、建築面積ともに算入されません。

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さらに、地下室は、地盤面との差が1m以下であれば、建築面積に算入されないことも覚えておきましょう。

1-6.土地に対する建ぺい率はすでに決まっている

ここまで読んできた中で、「難しい」と感じたのではないでしょうか。

しかし、建ぺい率はあなたが調べたり決めたりするものではありません。土地に対する建ぺい率はすでに決まっているからです。

そのため、あなたが理想とする家を建てられる土地を探すことさえできれば、建ぺい率を深く考える必要はありません。「タウンライフ家づくり」を利用すれば、あなたが住んでいる地域のハウスメーカーや工務店が希望する土地を探し提案してくれます。

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満足度の高い家を建てるには、正しい情報収集ができるかどうかで決まります。「タウンライフ家づくり」であれば、無料で資料を一括で入手できる上に、資料請求をしたからと言ってその工務店に依頼しなければいけないルールも一切ないため、これを利用しない理由はありません。

建ぺい率次第で家の大きさや可能な間取りが決まってしまうため、これを機に、情報武装をしておきましょう。

2.指定建ぺい率と各種緩和措置

緩和基準

全国各地のさまざまな行政機関で建物の用途、地域別に定められている建ぺい率を「指定建ぺい率」と呼びます。

指定建ぺい率によって建てられる建築物やその用途が異なるため、まずは、あなたが住宅の建設を考えているエリアの「用途地域」を調べることが重要です。

2-1.用途地域によって変わる建ぺい率

家を建てる地域が、たとえば「第1種低層専用地域」なのか、それとも「第1種住居地域」かによって、建ぺい率は大きく変わってきます。

また、敷地の条件や建物の構造によって建ぺい率の割合が加算されることもあります。

購入を検討中の土地の「用途地域」、そして「指定建ぺい率」は、家を建てる住所の行政(市役所、区役所など)に問い合わせると分かります。

用途地域ごとにころなる違い

現在では、ほとんどの市区町村のwebサイトで、用途地域の詳細な地図が閲覧できるようになっています。たとえば、あなたが住んでいる「○○県○○市 用途地域」といったワードで検索すれば、たいていの場合、簡単に見ることができます。

また、役所によっては紙製の用途地域を示した詳細な地図を用意しているところもあるので、大いに活用しましょう。

2-2.建ぺい率の制限が異なる地域にまたがる場合

住宅を建てるエリアの土地で、指定建ぺい率などの制限が地域をまたがる場合があります。

これは、建築基準法(第91条)の「建築物の敷地が区域、地域または地区の内外にわたる場合の措置」で以下のように規定されています。

建築物の敷地がこの法律の規定による建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する禁止又は制限を受ける区域、地域、又は地区の内外にわたる場合においては、その建築物又はその敷地の全部について敷地の過半の属する区域、地域又は地区内の建築物に関するこの法律の規定又はこの法律に基づく命令の規定を適用する。(括弧を外した要約)

下の図のように、たとえば、敷地が「準住居地域」と「近隣商業地域」にわたる場合、「過半の属する方」、つまり「準住居地域」側の規制を受けます。

用途地域にまたがる場合の例

要約してもわかりづらいですが、簡単に言うと、あなたの土地に用途地域がまたがったとき、用途の制限は、「多い方(過半の属する方)の制限を受ける」ということです。

この場合、面積を平均して建ぺい率として制限を受けます。次の項でその計算方法を述べます。

2-2-1.建ぺい率の制限が異なる地域にまたがる場合の計算例

上記の例で述べた敷地例の場合の「建ぺい率」を計算する場合、以下のような計算式になります。

80%× 40㎡/100㎡ +60%× 60㎡/100㎡ =68%

これをもとに、この敷地で建築可能な「建築面積」は、以下の通りです。

40㎡×80%+60㎡×60%=68㎡

次に、規制が異なる地域にまたがる場合について説明します。以下の図のように、150㎡(50㎡+100㎡)の広さの敷地の建ぺい率の計算をしてみましょう。

matagaru

この場合建築面積の限度は85%、敷地全体150㎡に対して56.67%の建ぺい率となります。

2-3.同じ敷地に2つ以上の建物がある場合

建築基準法による「敷地」の解釈では、「1つの建築物または用途上不可分(ようとじょうふかぶん)の関係にある2以上の建築物のある一団の土地」と規定されています。

分かりやすく説明すると、同じ土地に建物が建っていたとしても、使用する用途が異なれば建設することができるということです。

たとえば、店舗住宅と倉庫や農家住宅と作業場のようなケースであれば同じ敷地内に建物を建設できることになります。

なお、ここでいう「用途上不可分」とは、用途が分けられない(切り離せない)、という意味です。

つまり、住宅では「母屋(おもや)」とは別に、用途の違う「離れ(はなれ)や倉庫」ならば、用途が不可分なので切り離せません。

そのため、1つの敷地内に2つの違う用途ならば建築物を建てることができる、と解釈できます。

しかし、同一敷地内に2世代の、親や子どもの住宅(母屋)を建てることはできません。

用途上不可分な関係の例

これは、「用途」がそれぞれ同じ「住宅(母屋)」になるため、用途上、不可分ではないことになるからです。

離れを建てる際の条件

建築基準法では、上図のように建築物の敷地は道路に2m以上、接している必要があります。

もし、同一敷地内に2つの住宅(母屋)を建てる場合、敷地を分けて法の規制を満たさなければなりません。

また、敷地を分割した場合の建ぺい率は、分けた敷地それぞれに適用されることになります。

つまり、敷地に2つ以上の建物を建てることは建築基準法で禁止されていないということです。「用途の違う建築物」で、法律をクリアしていれば、1つの敷地に2つ以上の建物を建てることは可能です。

しかしながら、複数の建物を同じ敷地に建てた場合、それらも「建築物」とみなされて、建築面積に算入されてしまいます。建ぺい率が増えてしまうため、注意が必要です。また、カーポートや物置も建築物となります。

こうした「建築物」については、後述する「3.建ぺい率として算入されるもの」の項で、詳しく述べます。

昔の話ですが、知り合いに、用途上不可分について検討せず、大きな敷地内に息子夫婦の家を建てようとした人がいました。ただ、工事途中で行政の指導が入り、やむなく工事を中断して、敷地分割して設計からやり直して立て直しました。

これは、請け負った建築会社にも大いに責任があります。

しかし、建て主(あなた)も同一敷地内2つの住宅を建てる場合、用途上不可分について知っておく必要があります。法律が絡むため、思わぬ紛争に巻き込まれる可能性があるからです。

たとえば、先ほど説明した通り、敷地を分割せずに住宅(母屋)を2棟以上建てると、建築基準法違反となります。

こうしたトラブルを防ぐためにも、広い敷地に2つ以上の建物を建てたい場合、経験豊富な建築士などの専門家や、行政の担当者によく相談することをお勧めします。

2-4.防火地域内では10%緩和

前項、「1-3.建ぺい率の規制緩和と適用除外」の表で記したように、「建ぺい率の限度が80%(8/10)とされている地域内で、かつ防火区域にある耐火建築物」では10%の建ぺい率の緩和があります。

このように、条件を満たした地域内にある耐火建築物では、建ぺい率がプラスされる場合があります。

しかし、この条件で建ぺい率の緩和を受ける場合、「敷地内のすべての建築物が耐火建築物であることが条件」であるため、注意が必要です。

2-5.特定行政庁が指定した角地などは10%の緩和

先の「1-3.建ぺい率の規制緩和と適用除外」で述べたように、角地では建ぺい率10%の緩和があります。つまり、建ぺい率が10%プラスされるということです。

たとえば、敷地面積200㎡、第1種住居地域、指定建ぺい率60%では、以下のようになります。

●通常の土地の建築面積の上限

200㎡×60%(0.6倍)=120㎡

●角地の場合の建築面積の上限

60%+10%=70%
200㎡×70%(0.7倍)=140㎡

このように、角地であれば建ぺい率は10%プラスされます。

ただし、角地は「特定行政庁の定める角地」とされています。特定行政庁とは建築主事を置く役所です。

これは、都道府県や市区町村など行政によって「角地」の定義はことなるため、注意が必要です。

角地緩和の注意点

たとえば、東京都足立区では、「角地」について次のような規定があります。

■足立区建築基準法施行細則 (抜粋)

※足立区のホームページはこちら

第44条 (建築面積の敷地面積に対する割合の緩和)」 第 44 条 法第 53 条第 3 項第 2 号の規定により区長が指定する敷地は、その周辺 の 3 分の 1 以上が道路又は公園、広場、川その他これらに類するもの(以下この 条において「公園等」という。)に接し、かつ、次に掲げる敷地のいずれかに該当するものとする。

(1) 2 つの道路(法第 42 条第 2 項の規定による道路で、同項の規定により道路境界線とみなされる線と道との間の当該敷地の部分を道路として築造しないものを除 く。)が隅角 120 度未満で交わる角敷地

(2)幅員がそれぞれ 8 メートル以上の道路の間にある敷地で、道路境界線相互の 間隔が 35 メートルを超えないもの

(3)公園等に接する敷地又はその前面道路の反対側に公園等がある敷地で、前 2 号に掲げる敷地に準ずるもの

つまり、東京都足立区の場合は、隅の角度が120°以上ある場合、「角地」と認められないということです。

このように「角地」の定義は、建築主事がいる区役所、市役所へ確認する必要があります。小さな市町村であれば、都道府県が建築基準法の管轄の場合もありますが、相談ならば役所の担当窓口でも対応しています。

2-6.建ぺい率は想像以上に大きい

あらためて復習しますが、建ぺい率とは「建築面積(建坪)の敷地面積に対する割合(%、パーセンテージ)」のことを指します。

中には、「建ぺい率60%って、敷地の6割しか家を建てられないの?」と、少しガッカリする方も多いかもしれません。

しかし、下の図を見てください。敷地に対して60%の建築物は、「意外と広い」と感じるはずです。

建ぺい率60%のイメージ

逆に言えば、建ぺい率がこれ以上増えると、住宅地の敷地は隣家とひしめき合ってごみごみとした印象になってしまいます。また、隣家が近くなるなどプライバシーの問題もあります。

良好な住まいの環境を保つためにも、この建ぺい率という制度がうまく機能している側面があることを理解してください。

2-7.建ぺい率100%の住宅は存在しない

前項、「1-3.建ぺい率の規制緩和と適用除外」で、「建ぺい率の限界が80%とされている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物の建ぺい率は適用除外で100%」であることを延べました。

しかし、住宅をはじめ、さまざまな建築物を建てる場合、今回紹介した建築面積や延べ床面積も同様に、柱あるいは壁の中心から測ります。

壁芯面積のイメージ

このとき、壁芯より外側の部分は建築面積に含まれないため、建ぺい率100%の建物は事実上存在しないことになります。

これは、法規で決められた「壁芯面積(かべしん面積)」と呼ばれる、実際の壁仕上がりよりも、内側に入ったラインで面積を計算する方法です。

建ぺい率を割り出す建築面積は、壁や柱の中心線で囲まれた部分(壁芯面積)の水平投影面積です。そのため、壁芯より外側の部分は面積に含まれません。

また壁や柱の厚さの1/2は、面積に含まれないため、外壁を仕上げた面積より実際の建築面積は少なくなります。

このことから、建ぺい率100%という住宅は、現実には存在しないことになります。

しかしながら、こうした面積の解釈は、構造や仕上げによって違ってくることがあるため、難しいところもあります。そのため、面積については、しばしば設計担当者と行政との間で協議されることが多い事項のひとつです。

3.建ぺい率として算入されるもの

建ぺい率に算入されるもの

敷地内の庭などにプレハブ製の物置を置いたり、柱が片方しかないカーポートを設置したりしている住宅は多いです。

ただ、こうした小さな建物も立派な「建築物」とされるため、建築面積に加算されて建ぺい率が変わってくることがあります。

3-1.プレハブ物置やカーポートなども建ぺい率の対象

庭に設置するプレハブ造の物置も建ぺい率に含まれる場合があります。

「ホームセンターで買ってきて自分で建てた物置でも違法?」と驚く人がいるかもしれません。

物置やカーポートも建ぺい率に算入される

ただし、建築基準法では「建築物」を以下のように定義しています。

「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む)」

ただ、どこまでを「固定」と呼ぶかは、行政の担当者の判断にゆだねるしか方法がないのが実情です。そして、建築基準法では基本的に「建築物は敷地(土地)に固定していること」という規定があります。

建築基準法では、以下のように定義されています。

「防火地域及び準防火地域の指定を受けていない地域かつ増築・改築・移転する部分の面積が10㎡未満の場合に限り建築確認申請は不要」

しかし、住宅地などでは、防火地域や準防火地域の指定を受けている可能性があるので注意しましょう。上記条件を満たせば、物置は建ぺい率に含まれないと解釈することができます。

建築基準法は法律用語が多く難しいですが、要は物置であっても「建物」と呼ばれるものはすべて建築物に含まれると考えてください。

3-1-1.カーポートも建築物に含まれる

物置と同じように、カーポートも建築物に含まれることは意外と知られていない事実です。

前述の建築基準法の「建築物」の定義では、建築物には屋根はもちろん必須であり、柱や壁が一方だけ存在する構造物も「建築物」となります。

そのため、以下の図のような片持ち構造の、カーポートであっても「建築物」扱いとなります。

カーポートも建築面積に含まれるイメージ

ただし、カーポートなどは、「3-3.ただし例外もある」で記述しているように、建築物とされるものであっても、条件を満たせば建築面積に算入しなくてもよい場合があります。

これは、法令を遵守した方法なので、ぜひチェックしてください。

3-2.建築物は原則、建築確認申請が必要

こうした、物置や小さなガレージ、カーポートなどが「建築物」にあたるか「工作物」にあたるかは、それぞれの自治体の解釈によって違ってくることが多いです。

また、申告がない限り、めったに行政の調査が入ることはありません。おびただしい数のある建築物すべてをチェックすることは、実質的に難しいからです。

しかしながら、すべての「建築物」には原則として建築確認申請が必須です。

そのため、「バレなければいい」という考え方では、法律違反となります。

実際に、庭に大きな物置などを設置した後で、近隣住民から「あの家、法律違反じゃないか?」と密告(いわゆるチクリ)、があり、行政から指導が入ったという例も耳にしたことがあります。

そこで問題が指摘されて違法建築に指定されると、取り壊しなどに費用が発生するため、とても面倒なことになります。

場合によっては、法令に違反したということを根拠にして、物置やカーポート、ガレージ、面積オーバーや増築部分の撤去を近隣住民などから求められることがあります。

そのため、新築・改装、建築物の大小を問わず、家づくりでは、建築士など有資格者の専門家に依頼し、建築基準法に基づいて確定申告を正しく行うことは義務を怠ってはいけません。

もし、あなた自身の判断だけでは不安な場合、行政の確認申請の担当者に相談するようにしましょう。

3-3.カーポートなどの例外もある

前述のとおり、一定の条件を満たせば、柱や屋根のある建築物であっても、建築面積に算入しなくてよい場合があります。

カーポートの建築面積の緩和条件

カーポートなど、「高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物が、建築面積から緩和される条件」は、以下のように建築基準法で規定されています。

国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物又はその部分については、その端から水平距離一メートル以内の部分の水平投影面積は、当該建築物の建築面積に算入しない。(建築基準法施行令第2条第2号より抜粋)

さらに、国土交大臣が「高い開放性を有すると認めて指定する構造」では、以下のような4つの条件があります。つまり、「カーポートの全体の面積の端から内側に向かった1m以内の部分は、建築面積に算入されない」という緩和措置です。

  1. 外壁のない部分が連続して4m以上ある
  2. 柱の間隔が2m以上ある
  3. 天井の高さが2.1メートル以上ある
  4. 地階を除く階数が「1」である

このように、1階建てで天井の高さが2.1m以上あり、柱の間隔が2m以下の場合、建築面積に算入されません。要するに、「建ぺい率に影響がない」ということになります。

しかし、自治体、行政によってはカーポートなどへの解釈や、取扱い方が異なる場合があります。

検討するカーポート、ガレージ、そして物置などが、建築物に該当するかどうかは、建築士などの専門家に同行してもらい、担当の行政機関で確認してもらうことを勧めます。

まとめ

このページでは、意外に分かりにくい「建ぺい率」について解説しました。

このとき、「なぜ、法律で家が狭くなるような規制をするの?」という疑問を持った人もいるかもしれません。また、「自分の土地だから、敷地を全部使って家を建てるのは当然だ」と考えるのは人情というものです。

しかしながら、「建ぺい率」を規定する建築基準法では、建築物の日照や採光(さいこう)、通風を十分に確保して、災害を防ぐために「用途地域」に対応した建ぺい率を設定しています。

建ぺい率には、こうした日光の入り方や、風通しといった住みやすさを考えて、住環境をより快適にしている、という側面があるのです。

さらに、建ぺい率という法規制で街の景観や秩序が守られているということも理解しておきましょう。

もし、現時点で気になっている土地がある場合、早いタイミングで確かめておくことをオススメ致します。「タウンライフ家づくり」であれば、不動産業者に会うことなくあなたが住んでいる地域の土地の資料も無料で一括請求できます。

ここでもらえる資料を活用して、理想とする住宅の建築を実現してください。これから家を建てたり土地を購入したりする際に、この記事があなたの役に立てば幸いです。

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