建売住宅とは?メリットとデメリットを知り購入の失敗や後悔を防ぐ条件

建売住宅とは、「新築の土地付き一戸建住宅」です。

完成した状態で販売されるため、出来上がった実物を見ることができます。そのため、間取りや設備などを事前に確認し納得した上で購入可能です。

また、注文住宅に比べて安価なので資金計画も立てやすいため、購入を検討している方も多いでしょう。

夢のマイホームを「一円でも安く」購入するためにも、建売住宅も視野にいれたいところですよね。

しかし、「注文住宅と違って間取りを変更ができない」「工事の途中段階を見ることができないことが多い」、などといったマイナス面が多いことも事実です。

そこで、このページでは建売住宅と注文住宅のメリット、デメリットそして注意点を徹底比較して、その違いを詳しく紹介します。

目次

1.建売住宅4つのデメリットと1つの大きな勘違い

建売住宅を建築している様子

建売住宅は、注文住宅より低価格で購入できるのが一般的です。また、現物を見て購入できるため、住む前から生活をイメージできるところがメリットです。

しかし、当然のことながらデメリットも存在します。

たとえば、建売住宅では基本的に間取り、施工会社の変更はできませんし、完成した住宅なので工事を確実に行ったかは見学会では分かりません。

また、建売建設業者の中にはコストダウンをはかるために、欠陥住宅を招く手抜き工事をしている悪徳業者は想像以上に多くいます。

建売住宅は比較的安価とはいえ、数千万もする高価な買い物であるため、しっかりと家の品質を確認したいですよね。

そこで、ここでは「欠点」といえる部分と、それを防ぐ業者選びのポイントをご紹介します。

建売住宅、注文住宅に関わらず、業者選びで家を建てるのを成功できるかどうかが決まるからです。

悪徳業者と出会わないように、慎重に選ぶための参考にしてください。

>>失敗や後悔しない住宅会社の選び方

1-1.建売住宅は間取りの調整ができない

間取りの画像

すべての住宅は、国が定める建築基準法にしたがって建設されています。

そのため、「建築確認申請」と呼ばれる検査を受け、合格しなればなりません。当然のことながら、建売住宅も構造やデザイン、そして間取りも販売会社が建築確認で申請した通りのものでないと違法建築になります。

そのため、建売住宅は建築確認申請を受けていないと、売出しの広告を出すことができません。

これは、宅地建物取引業法、いわゆる宅建(たっけん)業法で決められています。

そのため、間取り(平面計画)の調整は不可能です。たとえば、3LDKの一部屋を広くして2LDKに変更することはできないので注意が必要です。

「後からでも変更できますよ」といった売り文句は違法であるため、注意してください。

1-2.建売住宅は建設する会社を選べない

建築家住宅

建売住宅は土地と完成した住宅がセットなので、広告が出ている時点で建物の仕様は決定済み、もしくは完成した状態で販売されます。

そのために、完成前に設計・施工を行う業者を選んだり、変更したりすることはできません。

また、広告は良いことしか書いていないため、真実は見えてきません。

そのため、全てを鵜呑みにして信じるのではなく、事前に確かめる癖をつけることをオススメします。慎重に決めていかなければ、足元をすくわれてしまい、失敗や後悔に繋がるからです。

特に、業者選びはもっとも大切です。

「クレーム産業」と呼ばれるほど、トラブルを引き起こす悪徳業者が多すぎるからです。悪徳業者であっても、契約後は後に引けなくなるため、慎重に住宅会社を選ぶようにしましょう。

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1-3.建売住宅は工事をしっかり行ったかどうかわからない

建売住宅では、完成した建物を見て良し悪しを判断するしかないです。

ただ、「構造」「設備の配線」「給排水工事」「断熱材の量」など、建物にとって最も重要な「性能」が壁や床下に隠れています。

これは、出来上がってしまうと中身を確認することはできません。

唯一確認する方法としては、同じハウスメーカーや工務店が同時進行で建設中の建売住宅があれば見せてもらうことです。

また、見学するときには、建築士など建築構造や設備、材料に詳しい人に同行してもらうことです。

それを拒むような会社は、「信用できない」と言って良いでしょう。

1-3-1.建売住宅は欠陥住宅が圧倒的に多い

プリント

大量に建設されている建売住宅は、建築工程が見えにくく施工業者によって品質にバラつきがあります。

建売住宅では材料費や人件費を抑えていることもあり、いわゆる「手抜き工事」は多くの現場で行われています。

そのため、内見したときはきれいに仕上げっていても、住んで5年、10年と経過するうちに、シックハウス症候群に悩まさたり、大規模修繕が必要になったりするという事例は後を絶ちません。

信じられないかもしれませんが、「仕上げ材から釘がはみ出している」「床と壁の間に隙間があいている」「基礎にクラック(ひび)が入っている」といった素人目でも分かる欠陥住宅が多いことも建売住宅の実情です。

建売イラスト02

さらに極端な場合では、新築にもかかわらず「屋根から雨水が建物内に浸入していた」といった事例もあります。

これは工事中に養生(ようじょう:工事中に部材が傷ついたり、汚れたりするのを防ぐ保護)を行っていないために起きます。

たとえば、家の基礎を作る際に型枠(かたわく:コンクリートを流し込む型)を組む前に捨コン(均しコン:構造物を設計道理の場所に設けるために必要なコンクリート)を施工する必要があります。

予算が無いため、捨コンを省いて手抜き工事を行う様子

ただ、現場で使用できる予算が無いため、この工程を省いて工事を進めようとする業者はたくさんいます。

しかしながら、捨コンが無ければコンクリートの圧力で型枠は定められた位置から動いてしまいます。

その結果、構造物は本来あるべき形から変形した状態で固まってしまい、見栄えの悪いものが完成してしまいます。

通りがズレてしまう様子

このような工事は建設業界では当たり前のように起こっている手抜き工事であり、珍しいことではありません。

人生最大の買い物なのに、手抜き工事をされたくないですよね。

だからこそ、業者選びが重要なのです。

そのため、「夢のマイホームを1円でも安く買いたい!」という理由だけで、建売住宅、あるいは注文住宅を選んではいけません。

家は「大切な家族との唯一無二のプライベート空間」であり、「一生に一度しかない人生をかけた買い物」です。

そんな家づくりを値段だけで選んでしまうと、高確率で悪徳業者に足元を救われてしまいます。

間取りが悪かったり、工事の品質が最悪なものを目の当たりにして、「しっかりと自分たち家族のことを考えてくれる優良業社に出会いたかった……」といった後悔しながら、何十年も「借金」を返済し続けたくないですよね。

一生を共にするプライベート空間で、ストレスがたまり続けることを考えただけでも、嫌ですね。

そこでオススメなのが「タウンライフ家づくり」です。

大手ハウスメーカー(建売を含む)や地元の工務店から、一括で資料請求ができます。気に入った業者がいれば、見積りを依頼するだけで複数の見積りを比較することも可能です。もちろん、無料です。

しかしも、あくまでも資料請求であるため、断る必要すらないのも魅力です。個人情報が知られると強引な営業をされるのは、嫌ですもんね。

家づくりで最も難しいとされる「業者選び」で失敗しない第一歩として、必ず複数の業者を比較してください。

これを面倒臭がらずに行うことで、優良業社に出会えて、予算内で最適な提案をしてくれるため、低価格で希望通りの家づくりを実現できることでしょう。

1-3-2.建売住宅を購入する前に住宅の設計図面を見せてもらう

願書の記入

すべての建築物は、数々の詳細な設計図面をもとに作られます。そのため、建売住宅でも特に建築の骨組みを表す「構造図」を見せてもらうことが重要です。

間取り図だけでは、文字通り間取りしか確認できないからです。

そのため、構造図を見ないで判断するのは、危険です。

また、1/100程度の縮尺で描かれた「平面図」「立面図」「断面図」だけでは詳細は分かりません。

特に、構造や仕上げ材料がわかる詳細な図面、中でも「矩計図(かなばかりず)」と呼ばれる図面を提出してもらいましょう。

矩計図は一番、大事な断面詳細図で基礎の配筋、構造、使っている材料、屋根や内外壁材料、断熱材の等級・厚さなどの住宅の品質情報がすべて詰まっている重要な図面です。

この提出を拒むような住宅会社は危険なので、候補から外すことを強くオススメいたします。

1-3-3.建売住宅だからこそ、「仕様書」や「検査済書」もチェックする

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さらに、詳細な平面図、材料や設備のメーカーや商品名、仕上げの明細が記された「仕様書」は必ず確認してください。

より細かい図面であるほど、見た目ではわからないことがわかるからです。

また、「建築確認申請時の図面」と「完成した住宅」が同じであることを確かめるために、行政が証明する「検査済書」の有無の確認も大切です。

検査済書の取得は任意であるものの、この書面を出してくる会社は優良企業と言えるでしょう。

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もし、これらの図面や表を一つも出せない場合、その会社は信用できないといっても過言ではありません。

仕事の質に自信がある会社であれば、出し惜しみすることはないからです。

しかしながら、専門的な図面は素人に判断しづらい部分が多いです。そこで、建築家などの専門家にチェックしてもらうと安心です。信頼できる設計士ならば、無料で相談に乗ってくれます。

1-4.ただし、今では事前に確認できる建売住宅もある

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一昔前までは、建売住宅のほとんどは完成していました。

しかし、今では建設中の物件を見学できる会社も増えています。もし、検討している建売住宅が建設途中であれば、基礎や構造体の工事段階を見せてもらいましょう。

拒まずに快く引き受けてくれる会社であれば、信頼できるからです。

チェックポイントとしては、以下の点を細かく確認しながら見ていきましょう。基

  • 礎部分の防蟻や通風処理(通気性を良くするための窓)
  • 構造木材の種類・等級・サイズ
  • 外壁や屋根の種類・メーカー・品番など

もし、自分で判断できない場合、現場担当者に確認した上で、写真やメモをとって後で専門家にチェックしてもらいましょう。

1-4-1.建売住宅であっても壁紙やドアの種類など、細かい部分は変更できる

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完成した建売住宅は注文住宅と違い、大きな理由がない限り、壁をはがしたり屋根材を変更したりできません。

また、ドアやサッシなどの建具の交換といった大きな変更は不可能です。

ただし、構造に関係しない場所なら、変更は可能です。

たとえば「壁紙の色が気に入らない、ドアノブや取手などの金物類の色や形が嫌いだから変えてほしい」といったパターンです。

同等品であれば、変更できます。

近年の壁紙はスタンダードな白色だけでなく、さまざまな色や質感があるデザイン性の高いがあります。そのため、引き渡しをする前の段階で貼り換えることができるのです。

また、ドアノブなどの金物も女性に人気のアンティークな雰囲気のものが数多くあるため、要望を伝えれば交換してくれます。

なお、細かい変更や相談に乗ってくれなかったり、あるいは別途、高額な費用負担を要求してきたりする会社ならば、建物が気に入っても考え直した方がいいです。

こだわりを反映させるためには、それなりの金額が必要になるからです。

もし、こだわりを強く反映させたい場合、建売住宅ではなく、注文住宅も選択肢に入れて再検討してみましょう。

自由にカスタマイズができる注文住宅の方が、安上がりになる可能性があるからです。

一度、検討してみましょう。

1-5.注文住宅イコール「高い」は間違え

そもそも、注文住宅だからといって、全てが高いわけではありません。

テレビでよく見る大手ハウスメーカーが高いのは、高額な中間マージン(手数料)が入っているからです。

そのため、地元で実績を積んでいる優良業者に出会うことさえできれば、低価格で高品質な注文住宅を建てられるのです。

そこでオススメなのが、「タウンライフ家づくり」を利用すれば、優良業者を見つけ出す手がかりになります。

タウンライフ家づくりとは、あなたが住んでいる地域のハウスメーカーや地元の工務店から、一括で資料請求・見積りができるサービスのことです。営業マンに会うことなく、必要な情報だけを無料で集めることができます。

これから家の購入を検討しているのであれば、まずは情報収集から入らなければ大きく損をしてしまい、後悔の原因になります。

無知の状態のまま、「高くて建売しか買えない……」と、諦めるのでは早すぎます。

まずは資料請求をした上で、最終的な判断をしてみることを強くオススメいたします。住宅購入は、情報武装した人だけが成功すると考えてください。

2.建売住宅5つのメリット

建売写真

建売住宅の広告のチラシがポストに入っていたり、ネットで大規模の分譲建売住宅の宣伝を見たりする機会が増えてきています。

たとえば、以下のようなキャッチコピーを見たことがあるのではないでしょうか。

  • 〇〇駅徒歩5分
  • 新築分譲住宅完成
  • モデルルーム内覧可能!
  • 全△区角、すべて南向きの環境で◇◇千万円!

こういったキャッチコピーと完成予想図を見て、「安いし、環境もよさそう」と考える人も多いことでしょう。

たしかに、建売住宅は比較的安価で好立地のものが多いのは事実です。

ここでは、建売住宅のメリットを挙げて紹介させていただきます。デメリットと比べながら考えながらみて行きましょう。

2-1.建売住宅は資金計画が立てやすい

建売住宅は土地と建物を一括で購入するため、資金計画が立てやすいです。

建売住宅は不動産会社や工務店、そしてパワービルダー※と呼ばれる売主と、基本的に1回の売買契約ですみます。

パワービルダー:住宅一次取得者層をターゲットにした床面積30坪程度の土地付き一戸建住宅を2,000~4,000万円程度の価格で分譲する建売住宅業者(出典:ウィキペディア)

注文住宅の場合、「不動産会社との土地購入の契約」、「工務店やハウスメーカーなどの建主との建築工事請負契約」など、複数の契約が必要になります。

さらに、建築設計事務所に依頼した場合、建築士との間で設計料そして工事監理などに関する契約が必要になり、経費が発生します。

建売イラスト

このように、注文住宅の場合はあなたが「施主」になるため、設計や施工、完成まで関わっていくことになります。

そして、複数の業者との間で資金契約が増えるため、家づくりの計画が複雑になります。

一方、建売の場合、土地探しから始めなくても良いため、分譲マンション購入のイメージに近いシンプルな資金計画を立てることが可能です。

複雑な契約を簡単にするだけでなく、資金計画が立てやすく、工期を気にしなくて良いことは建売住宅の特徴のひとつです。

2-2.建売住宅は仕上がりをイメージしやすい

建売住宅は「完成した家」を購入するため、入居後の生活をイメージしやすいです。

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たとえば、床を濃い茶系のフローリングにして、壁や天井を白いクロス仕上げといったシンプルなものであれば、部屋のレイアウトの自由度が高くなります。

そのため、気に入った家具を自由にコーディネートできます。

また、建売住宅では基本的にコンセントなど電気設備の配線場所も決まっているので、事前に家電や設備機器の配置計画もしやすくなります。

さらに、外装・内装はもちろんバス・トイレなどの設備もすべて仕上がった状態で確認できます。

そのため、インテリアや設備・備品などの設えの仕上がりイメージを確認しやすいという利点があると考えてください。

2-3.建売住宅は注文住宅に比べて安価

注文住宅の場合、土地探しの段階で業者に依頼すると時間やコストがかかります。

たとえ気に入った場所が見つかったとしても、そこからさらに契約や地盤調査などにも手間と費用がかさんでしまいます

また、注文住宅では、施主の希望でオリジナルの家具を製作したり、こだわった間取りや外観にしたりした場合、設計・施工にかかる費用も割高になり時間もかかります。

一方、建売住宅は土地は最初から付いていますし、建材や設備を仕入れて施工していることが多いです。

そのため、材料や設備などを単体で調達する注文住宅より安価に入手できます。

実際、同じ土地、間取り仕様でも注文住宅は建売住宅に比べて、一般的に10~20%高額になると言われています。

仮に、2,500万円の住宅が2割高い価格になると3,000万円になってしますのです。この差はとても大きいです。

建売住宅であっても、お気に入りの住宅があれば候補として考えましょう。

2-4.建売住宅は立地が良いのに低価格

建売住宅は、立地が良い場所に建てられていることが多いです。

それは、ハウスメーカーなどの建売住宅を販売する会社が、土地探しに力を入れているためです。

これが注文住宅の場合、個人で立地の良い宅地を探す必要があります。良い土地を探すのは難しく、とても時間のかかる作業です。

しかし、建売住宅を扱っているハウスメーカーの多くは、独自の流通網を持っています。個人では入手しづらい好立地や、広い面積の土地を確保することができます。

そのため、建売住宅は比較的、駅やバス停から至近距離の場所に計画されることが多いです。

こうした好立地に家を建てることができるのは、パワービルダーと呼ばれる建売住宅販売会社の強みと言えます。

2-5.建売住宅は同じ家が立ち並ぶため、景観が良い

建売住宅が立ち並ぶ様子

建売住宅は、まとまった敷地を開発(分譲地などにすること)して、同じテイストのデザインで複数棟が建設されることが多いです。

中には、建売住宅の分譲スタイルには数100棟を超える「大型開発」と呼ばれる大手ハウスメーカーや不動産会社が手がける棟数の多いものがあります。

その一方で、「小規模開発(ミニ開発)」という10棟以下の規模のものも存在します。

大型開発は郊外に多く、小規模開発は比較的、都市部に近いという傾向が強いです。

こうした分譲住宅の開発は、ある程度まとまった広さを確保しています。そのため、住宅の外観や共有道路、そして植栽などの雰囲気を合わせて計画されているので、景観が統一されています。

大規模開発では世帯数が増加すれば、スーパーなどが出店計画されることもあり、「ひとつの街」と呼べる規模のものもあるほどです。

また、私道の通り抜け禁止など、セキュリティ対策が施されている場合もあります。

そして、景観だけでなく似た属性(年齢・家族構成・年収など)の人々が集まる傾向もあります。

そのため、親密なコミュニティが生まれるというメリットもあります。

3.これだけはおさえたい!建売住宅の注意点

建売住宅の様子

建売住宅は、コストを抑えるために重要な設備や建材を「オプション」にしている場合が多いです。

そのため、安く思える物件であっても、オプションを追加していくと高額になってしまうケースはたくさんあります。

また、建売住宅は無理に狭い敷地に複数の住戸を詰め込んで建設されます。

そのため、風通しや採光(さいこう:室内に光を取り入れること)、さらには防音などの「性能」を無視していることが多々あります。

ここでは、さまざまな建売住宅を検討するときの注意点やリスクを回避するための方法、そして「売建」という販売方法についても解説します。

3-1.建売住宅の追加オプションは高額になる可能性あり!

建売住宅の購入にあたり、「落とし穴」と言ってもいい費用に「追加オプション」というものがあります。

たとえば、「雨戸や網戸も欲しい。テレビのアンテナ配線もしたい」などといった場合、これらは本体金額に含まれていない場合があるので注意が必要です。

2-3-3で紹介した各種設計図面や「仕様書」で、まず、「必要な設備類が金額に含まれているか?」を十分に確認してください。

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代表的な追加オプションの設備として、以下のものが挙げられます。

  • 雨戸(シャッター式のもの含む)
  • 網戸(付けられていないことが多い)
  • 物干し金具
  • カーテンレール
  • テレビアンテナ
  • コンセント
  • トイレ換気扇
  • ブレーカーの分配
  • ベランダの屋根

もし、仕様書にこれらが盛り込まれていても、「別途工事」となる場合があります。

そのため、担当者に「追加オプションかどうか」を確認することが大切です。設計途中であれば、設備や仕上げの変更は基本的に可能です。

それぞれの工事が小規模であったとしても、オプション工事が増えてしまうと建売住宅は決して安価なものではなくなる可能性があるため、注意しましょう。

3-2.建売住宅は家の仕様次第で火災保険が高くなることも

火災保険

新築住宅をローン購入するときには、ほとんどの場合、火災保険への加入が求められます。特に家が近接する建売住宅の場合、万が一に備えて当然のことです。

ただし、家の仕様(構造や仕上げ)によって火災保険が高くなることもあるので注意が必要です。

火災保険料を算出するとき、建物の住所や構造、延床面積(のべゆかめんせき:建物の各階の床面積の合計)の情報が必要になります。

建ぺい率や容積率の計算をする際に出てくる延べ床面積とは

2016.02.17

これによって火災保険料は大きく変わってきます。

火災保険は目的の用途によって分類されています。そのため、火災保険では特に住宅の構造によって違ってきます。

特に、購入する住宅が「耐火建築物」かどうかで火災保険の金額が大きく変わります。

耐火建築物とは、都市計画法で「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」で防火地域が決められていて、そのエリアでは建築基準法によって厳しく耐火に対する制限があります。

防火地域内で、3階建て以上または、100㎡以上の建築物は必ず「耐火建築物」としなければなりません。

多くの建売住宅は木造ですが検討する家が「耐火建築物」に該当するかどうかチェックしてください。

木造でも「T構造(耐火構造)」と「H構造(非耐火構造)」の2つの級別にわけられ、木造住宅でも耐火対策が施されているT構造の方が保険料は安くなります。

住宅物件 T構造
  • 耐火建築物
  • 準耐火建築物
  • 省令準耐火建物
  • コンクリート増建築、コンクリート造建物、
  • レンガ造建物、石造建物、鉄骨造建物
H構造 上記のT構造に該当しない建物

※木造住宅でH構造に該当する場合、保険料がたかくなる場合があります。そのため、建築確認申請書で構造を良くチェックしましょう。

T構造には「耐火建築物」「省令準耐火建築物」「準耐火建築物」の住宅が当てはまります。

なお、火災保険の料金はH構造に対し、T構造は、約1/2になります。

検討している建売住宅の構造や、どの耐火建築物に該当するかは、建築確認申請書に書かれているため、担当者に見せてもらえば簡単に確認できます。

建売住宅で火災保険に加入する場合、コストが大きく変わるため、耐火構造かどうかのチェックは必ず行ってください。また、保険会社によって条件が異なることもあるので、よく確認することが重要です。

3-3.建売住宅と消費税、増税の関係性を知ろう

消費税の増税

当然のことながら、建売住宅にも消費税がかかり、購入時の税額はかなり大きなものです。

ただし、建売住宅を含め住宅の場合、土地に消費税はかかりません。

価格の安い土地でも、立地の良い土地にも消費税はかからないです。

土地の売買は「非課税取引」、建物は「課税対象」であることが大きなポイントです。建物、建築物本体には消費税がかかるため、あらかじめ覚えておきましょう。

3-3-1.駆け込み需要を利用したトリックに惑わされてはいけない

駆け込み需要に注意する

建売住宅を販売する際、驚くべきことに売買代金の内訳が示されないことがあります。そのため、土地代金と建物の建設費用を知らされずに契約する人がいます。

しかし、3-3で紹介した「土地には消費税がかからない」ことを知っていれば、増税したときに課税されるのは建物だけであることがわかります。

そのため、増税する際に騒がれる「駆け込み需要」は、建築物のみにしか適用されないということです。

たとえば、まず2018年7月時点、消費税8%で計算してみましょう。

全体価格3,500万円の建売住宅の内訳が、土地価格が2,000万円(非課税)、建物価格が1,500万円(税抜)の場合、建物にかかる消費税は以下のようになります。

1,500万円×8%=120万円

すると、3,500万円の建売を購入する場合、総額3,620万円になります。さらに10%に増税された場合、同じ条件で計算すると、総額3,650万円と大きな差が出ます。

このことから分かるように、建売住宅の販売価格に課税されるわけではありません。これは、不動産価格は、10%増税前までは、「税込価格を表示しなくてもよい」とする特例があるからです。

ただ、建売住宅の場合、総額で表示されている場合が多いため、注意が必要です。

「増税されるから駆け込みで購入しなければ」と焦ってしまう気持ちもわかります。

しかしながら、建売住宅の場合「土地代金は非課税」「建物代金は課税対象」ということを考慮して、土地金額と建物金額のバランスをよく調べた上で慎重に検討してください。

>>失敗や後悔しない住宅会社の選び方

3-4.建売住宅の購入で失敗しないために日当たりを確認する

日当たり

日当たり、つまり建物を建てる方位は、建売住宅、注文住宅に関わらず、さまざまな住まいで確認したい大事な項目です。

特に建売住宅では隣の家が隣接している場合が多いため、南からの日当たりが制限される場合があります。

そのため、日当たりを改善するために、トップライト(天窓)やハイサイドライト(壁の高い位置にある窓)と呼ばれる方法で、うまく光を採り込んでいる場合があります。

ただ、これらが設置されているからといって、確実に日当たりが良くなるとは限りません。

そこで、建売住宅を見学する際は、晴れた日の昼間に行き、各部屋の日光の入り具合を確認することは必須事項といえます。

できれば、朝、夕方も室内への自然光の入り具合をチェックしましょう。

また、南向きのリビングルームであっても、隣家や季節によって太陽光の入り方は違います。

そのため、一般に言われるように「南向きがの家ベスト」とは限りません。広告の「南向きの大きな窓」といったキャッチコピーや間取り図に惑わされないことです。

何度も物件に足を運んで時間による、バス・トイレを含めたすべての部屋の光の入り方を確認することが大切です。

3-5.建売住宅で失敗を防ぐために風通しを確認する

スクリーンショット 2016-02-08 14.00.58

意外と分かりにくいのが家の「風通し」です。これは季節によっても違いますし、窓が多いからといって風が通りやすいとは限りません。

風通しは上の図のように窓の位置によって変わります。

また、季節や近隣の家との距離や、庭木の有無などで風の抜け方は変わってくるので、十分に確認することが大切です。

一般に、自然の風は夏季は南から、冬季は北から吹くといわれています。

しかし、これは主に関東地方の平野部の話であるため、地域によって風の通り道が違います。

そこで、風通りの一番、手っ取り早い確認方法は、検討中の建売住宅がある近隣に住んでいる人に聞いてみることです。「この辺りでは、どの方向から風が吹きますか」と聞いてみましょう。古くから住んでいる人であれば、的確にこたえてくれるはずです。

また、建築計画的に「風の流れ」を作る方法としては、2階建てであればトップライト(天窓)などで上部に小さな窓を取り付けることが有効とされています。

暖かい空気は上に抜けていくため、室内に風の流れができます。こうした工夫が施された建売宅ならば、隣家が近くても通風への配慮がされていると判断できます。

3-6.建売住宅の購入で失敗しないために隣家との距離をチェックする

一つの大きな土地を分譲して販売される建売住宅は、経済効率を優先して建設されます。

そのため、隣家との距離が近い物件が多いです。

ただし、住宅を建てる場合には隣家との距離は以下のように法律(民法)で定められています。

「建物を築造するには 界線より五十センチメートル以上の距離を存することを要す」(民法234条1項)

隣家との間は50㎝以上開けることが法令で定められています。

つまり、日当たりや風通し、災害時の避難通路などを確保して、快適な家を確保することは必須事項です。

そのため、隣接している建物であっても、隣家とは最低限の距離があります。

しかしながら、50㎝というのは法的にギリギリのラインです。

たとえ法律上問題のない距離感であったとしても、隣家との壁の距離はできるだけ離れている方が、騒音やプライバシーの確保という観点からも良くチェックしたいところです。

私が住んでいた街の近所で見た話ですが、広い駐車場を「ミニ開発(小規模開発工事を行い、分譲すること)」して、3階建て建売住宅を無理やり6棟も建てていました。

見る限り、隣家との間に50㎝程度の隙間はあるものの、明らかに防音性能に問題があったのです。

その結果、毎晩小さな子供の泣き声が響き、1年ほどで半数の家族が引っ越しって行きました。

これは都市部の極端な例かもしれませんが、50㎝とはいえ隣接しすぎている住宅では、木造アパートと変わらない住環境となってしまいます。

こればかりは広告の配置図だけでは分からないため、実際に現地に行って隣家との距離を図ることをオススメします。もし、不安を感じたならば、その建物の防音や断熱などの性能について担当者や専門家に調査を依頼しましょう。

3-7.建売住宅以外にも、売建も存在する

建売と間違いやすい建物の中に、「売建(うりたて)」という住宅販売の方法があります。

建売が文字通り「建てた後に完成した住宅を売る」のに対して、売建とは、まず土地を売った後に住宅を建てる方式です。

売建の土地は「建築条件付」の場合が多いです。建築条件付の土地を買った場合、その建設会社で家を建てることが前提となります。そのため、建売住宅に比べると住宅の設計の自由度は高いとも言えます。

建築条件付の土地はパワービルダーや工務店、不動産屋などの業者が販売します。

その立地や土地が気に入った場合は、売建住宅を検討してもよいでしょう。

ただ、販売元が「自由設計可能」と明記していても、実際には限られた間取りしか選択できない場合もあるため、担当者に確認して検討することが重要です。

まとめ

建売住宅のメリットは安価でるため資金計画が立てやすく、同じ仕様であるため景観を統一することができます。

また、壁紙など細かな変更にも応じてもらえます。

そして、好立地に建つことが多く、管理や住人との関係が良好な場合は、セキュリティ性も高いということが分かっていただけたでしょう。

しかし、後半で述べたように、デメリットや注意点も多いです。

特に建売住宅は「完成品」であるため、構造や間取りの変更はできないので事前の細かいチェックは必須です。

また、日当たりや通風といった「環境」は、あなたやその家族の健康にかかわることであるため、念入りな調査が必要になります。。

文中で述べたように、何かわからない場合、現地案内会に常駐する担当者を質問攻めにするくらいの勢いが必要です。

看板写真

このとき、嫌な顔をされるかもしれませんが、場合によっては専門家も呼んで、設計担当者に説明を求めてください。堂々と、建売住宅は既にほとんどのことが決定されているため、しつこいくらいにチェックすることが大切です。

こうしたことは、数千万もする高額の買い物なので当然の行為です。

より多くの情報を仕入れることができれば、よりお得に理想通りの住宅を建てられることは間違いありません。

ここで手間をかけることで、生涯住むことができる、安価で優良な建売住宅を見つけることは可能になります。

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